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長浜ラーメン [ラーメン]

10時半過ぎに一風堂薬院店に行ってみたらものすごい行列ができていた。

ラーメン一杯が無料になるからといってそんなに並ばんでもいいのに、この貧乏人が。

わたしは、食べ物のために並んだりするのが大嫌いなので帰ってきたが、すでに口の中はもうラーメンになっているので仕方なしにまた出かけることにした。

近くには、「はなもこし」、「麺劇場玄瑛」、「秀ちゃん」、と有名どころの店があるのだが、いまの私の口は、一風堂の白丸を食べ損ねた口だ。

なので、鳥出汁の「はなもこし」は違う。

「玄瑛」はしょうゆラーメンが好きだが、とんこつはそうでもない。

「秀ちゃん」の濃さは、いまの自分のそれとは違う。

ということで、チャリにのって長浜へ出かけた。

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とにかくラーメンの原点は長浜だ。けっしてうまいわけではない。

だが、あきない味なのである。

長浜には、ラーメン屋が5件ある。

いわずと知れた「元祖ラーメン 長浜屋」本家本元だ。移転して長浜市場に一番近いところにある。

「長浜ナンバーワン」今や、支店がいっぱいできたラーメン屋さんだ。

「長浜将軍」めちゃめちゃ辛い辛子高菜が置いてある。

それから「元祖ラーメン 長浜家」ここは、長浜屋から正式に独立したお店だ。一番人気。

そしてもう1軒「元祖ラーメン 長浜家」ややこしいが、長浜家から無断で独立した上に勝手に長浜家を名乗っている店だ。裁判で争っていたが結果は知らない。

わたしが良く行くのは、「元祖ラーメン 長浜家」の本物のほうだ。ラーメン一杯450円。
といっても、長浜家も長浜屋も特別うまいラーメンというわけではないから面白い。

はっきりいって、一風堂、はなもこし、玄瑛、いずれも長浜屋よりはるかにうまい。
ラーメンというひとつの料理のジャンルに昇華している。値段もそれなりに高い。

長浜家は、そんな料理というような代物ではない。
ラーメンだ。450円。替え玉100円。替え肉100円。とにかく安い。しかも麺が多い。
24時間営業でお客さんは、一日千人を超えるんじゃないかというくらい多い。
店員が「いらしゃいませ」とか「ありがとうございます」とか言ってるのをきいたことがない。
メニューはラーメンと酒類しかない。ラーメンはさっぱり系だ。麺は中細で量が多い。

店にはいると、「麺の固さはどうしますか?」が第一声だ。
客はそこで、麺の固さを言うのだ。

麺の固さは四種類。「やわ」「普通」「カタ」「ナマ」だ。
長浜将軍などでは、「固めん」「バリカタ」「針金」「粉落とし」とかもあるが、「元祖」では、
固い麺は「カタ」でもっと固めが「ナマ」だ。

さらにサラダオイルを大目にしてね、というのが「ベタ」。
だからバリカタで油大目は、「ベタナマ」となる。油大目の固めんなら「ベタカタ」。
ちょっとだけ油を足してねが、「チョイベタ」。

麺をバリカタにして油を少し多くしてさらにねぎを大目にサービスしてね、を付け加えると
「チョイベタナマねぎまし」となる。

しかし、わたしが長浜家に通うようになるまでには、かなりの時間を費やしたのだ。
最初はどうしてもうまいと思えなかった。だから年に1回くらい行くだけだった。
それが10年以上もしたあとに、なんだかんだで酒のしめに行くようになり、そして今では、朝の散歩の途中で食べたりするようになったのだ。

朝マックならぬ朝元祖だ。

新しくできたラーメン屋は良くつぶれる。
結構うまい店でもだ。

新しくできたうどん屋は繁盛している。
博多はうどんの町だ。

博多のラーメン業界は、BIGネームだけが客を囲い込んで生き残っている状態だ。観光客も。

ラーメンという食べ物ほど難しいものはない。
うまいだけではだめだ。
かといってまずいともっとだめだし。
値段が安ければいいというわけでもなく。

長浜家にひとびとが吸い込まれていくそのわけはよくわからないが、きょうもスリゴマをいっぱい入れ、紅しょうがもたっぷりいれたラーメンをすする「ズーっズーっ」という音が店中にこだました。



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